省力化設備:無人搬送車(AGV・AMR)

無人搬送車(AGV・AMR)の導入

自動走行で物流や製造の現場で人に代わって物を搬送するロボットです。 

AGVAMRの違い

AGVAutomated Guided Vehicle)は、磁気テープやセンサーによって決められた経路を走行する搬送車です。一方、AMRAutonomous Mobile Robot)は、カメラやレーザーセンサーを用いて周囲の状況を認識し、自律的に最適な経路を選んで走行することができる搬送車です。AMRは、柔軟なルート変更や障害物回避が可能で、AGVに比べて導入が容易で、より複雑な環境に適しています。 

搬送方法

  • 積載型
    荷物を搬送車上に直接積み込むタイプで、パレットやボックスをそのまま移動させることができます。
  • 低床型
    搬送車自体が低床設計されており、地面から荷物を持ち上げることが可能です。大型のプレートや重機を搬送するのに適しています。
  • 牽引型
    カートやトレーラーを牽引して搬送するタイプで、大量の荷物や長距離搬送に適しています。
  • 重量型
    特に重い荷物を搬送するために設計されており、鋼材や大規模な部品の搬送に使用されます。
  • 屋外型
    耐候性や凹凸のある地形に対応するために設計されたタイプで、屋外の資材搬送に適しています。
  • 特殊型
    特定の用途や特殊な環境に合わせてカスタマイズされたタイプで、医療機関やクリーンルームなどで使用されます。 

価格、ランニングコスト

無人搬送車のサイズや用途によって異なりますが、AGVの導入価格は数百万~数千万円です。AMRはそれに比べてやや高価ですが、導入の柔軟性や運用の効率を考慮すると長期的なコストメリットが期待できます。ランニングコストには、バッテリーの交換費用や定期メンテナンスが含まれます。 

導入メリット

  • 作業者の負担軽減

重い物や多くの物を運んだり、通路を何度も往復したりといった作業者の肉体的負担を軽減できます。

  • スペースの有効活用

無人搬送車は狭い通路や複雑なルートでも正確に走行するため、限られたスペースでも効率的に運用できます。また、倉庫内のスペースをより有効に活用できるため、保管能力の向上にも貢献します。

  • 他の機械との連携による効率化

工場内の物流システム(入庫・出庫等)や他のロボット等と連携することで、作業効率をさらに高めることができます。 

気を付けること

  • 現場の整理や作業の見直しが必要

無人搬送車の効果を最大限に引き出すためには、導入前に現場の整理や作業フローの見直しが必要です。無駄な動線や障害物を排除し、効率的に運用できるような環境を事前に整える必要があります。 

  • 現場に適した種類・移動方式の機種を選ぶ

無人搬送車を導入する際には、搬送するものの重量や形状、さらには搬送環境(屋内、屋外、通路の幅など)に適した機種を選定することが重要です。適切なタイプを選ぶことで、搬送作業の効率を最大化し、設備のパフォーマンスを最適化することができます。 

活用例

  • 自動車部品製造工場での導入事例

自動車部品製造工場では、エンジンやトランスミッションなど重量物の搬送が頻繁に行われるラインで無人搬送車(AGV)を導入しました。これにより、重い物を素早く安全に搬送することができるようになり、作業の効率化と安全性の向上が実現しました。結果としてラインの停止時間が減少し、全体の生産性が約15%向上しました。また、作業員の身体的負担が軽減されたことで、労働災害のリスクも低減され、従業員の満足度も向上しました。 

  • 食品加工工場での導入事例

大手食品加工工場では、冷蔵倉庫内での搬送作業を人手に頼っていましたが、AMRを導入したことにより混雑した冷蔵庫内でも効率的に作業を進めることが可能となり、搬送ミスや遅延が大幅に減少しました。また、AMRは低温環境に強く、24時間稼働が可能なため、作業効率が約20%向上しました。さらに、作業者は重労働から解放され、より高度な作業に集中できるようになり、全体的な生産性と品質が向上しました。 

  • 医療機関での導入事例

大規模病院では、医療スタッフの負担軽減と物流業務の効率化を目指して、無人搬送車(AMR)を導入しました。この病院では、薬剤や医療器具、さらには血液サンプルなどの搬送が頻繁に行われており、これまでは看護師やサポートスタッフがこれらの搬送業務を担当していました。しかし、AMRの導入により、これらの搬送作業が自動化され、スタッフは本来の患者ケアに集中できるようになりました。搬送ミスも大幅に減少し、薬剤やサンプルの取り違えリスクが低減しました。さらに、搬送時間も短縮され、緊急対応が必要な場面でも迅速に対応できるようになり、患者満足度が大きく向上しました。 

省力化補助金を活用できる製品

  • 協働運搬ロボット
 サウザースタンダードベーシック
 サウザーミニEシリーズ ベースユニット
 サウザースタンダードEシリーズ ベースユニット

 サウザージャイアントEシリーズ ベースユニット

メーカー:株式会社Doog

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