省力化設備:配膳ロボット

配膳ロボットの導入

主に料理や飲み物を運ぶために開発されたロボットで、人や障害物を回避しながら指定された席まで自動で料理や備品などを運ぶことができます。

自律走行の仕組み

  • タグナビゲーション式

配膳ロボットが走行するルート上の天井や床などに、目印となるマーカーを貼り付ける方法です。貼り付けたマーカーを配膳ロボットが読み取ることで、施設内を走行します。誤作動が少なく安定した走行が可能ですが、天井の高さやマーカー設置面に制限があり、模様変えにも対応しにくいというデメリットがあります。

  • SLAM

Simultaneous Localization and Mapping」の略で、配膳ロボットがセンサーで自身の位置や周囲の状況を把握し、同時に自動で最適なルートを設定します。事前にマーカーを貼り付ける必要がなく模様替えにも対応しやすい一方で、搭載するセンサーによっては導入価格が高くなったり、自動計測時に誤差が発生し帰れなくなったりというデメリットもあります。 

運用方法

  • 配膳指示

ロボットのトレーに配送物をセットしたら、目的地を入力し配膳を指示します。

  • 移動

指示を受けたロボットは、指定された場所まで走行を開始します。

  • 目的地到着

指定場所に到着したら、音声でロボットの到着をお知らせします。受取人は配送物をトレーからおろします。

  • 帰還

受取人が完了ボタンを押すとロボットは待機場所へ帰ります。 

価格、ランニングコスト

配膳ロボットを購入する場合100300万円の価格帯が中心となっていますが、月額10万円前後でレンタル可能なものもあります。本体価格の他に、初期設定費用や保守費用も考慮する必要があります。 

導入メリット

  • 業務効率化

人が運ぶよりも重い物や多くの物を一度に配膳することができるので、配膳業務の効率化に繋がります。

  • 人手不足解消

スタッフが不足している状況でも、安定して配膳作業を行うことができるため、労働力の補完になります。

  • 集客、顧客満足度の向上

「ロボットが料理を運んでくる」という話題性による集客に加え、会話機能やメニュー紹介機能など配膳以外の機能を搭載したものを選ぶことによる宣伝効果や顧客満足度向上も期待できます。 

気を付けること

  • 床面や通路幅などの環境整備が必要

大きな段差や斜面などがあるとロボットは走行できません。ロボットがスムーズに動けるよう、店舗のレイアウトを見直し、必要に応じてレイアウト変更や改修が必要となる場合があります。

  •  配膳ロボットありきのオペレーションを決める

ロボットによる配膳が中心になると、スタッフと顧客の接触機会が減少し、顧客サービスの質が低下する可能性があります。きめ細かいサービスや柔軟な対応が求められる場面ではロボットだけでは対応が難しい場合もあるため、サービスの質を維持するためには顧客のニーズや状況に応じてスタッフによる接客との併用を検討する必要があります。 

活用例

  • ファミリーレストランにおける配膳ロボットの活用例

ファミリーレストランチェーンAでは、繁忙時間帯の業務効率を向上させるために配膳ロボットを導入しました。ランチタイムや週末のピーク時には多くの注文が集中し、スタッフが料理を運ぶだけで手一杯になっていましたが、配膳ロボットがキッチンからテーブルまで料理を自動的に運搬してくれるため、スタッフはお客様への接客に集中できるようになりました。この結果、顧客満足度が向上し、リピーターの増加にもつながりました。また、ロボットの導入によってスタッフの負担が軽減され、業務全体の効率が大幅に改善しました。 

  • 高級ホテルのルームサービスにおける配膳ロボットの活用例

都内のある高級ホテルでは、ルームサービスの品質向上と人手不足の解消を目的に配膳ロボットを導入しました。従来、ルームサービスはスタッフが直接料理を部屋まで運んでいましたが、夜間や忙しい時間帯には迅速な対応が難しいことがありました。そこで、配膳ロボットが指定された客室まで料理や飲み物を運ぶようにし、スタッフは特別なリクエストや高いサービスが求められる業務に集中することができるようになりました。また、24時間安定したルームサービスが提供できるようになり、ビジネス客や長期滞在客からの評価が高まりました。 

  • 介護施設における配膳ロボットの活用例

介護施設では、スタッフが荷物や食事を運んでいる間、利用者への対応が遅れたり片手間になってしまったりという問題が発生していました。また、各部屋や共有スペースへ食事を運ぶ際のスタッフの身体的負担も大きかったことから、配膳ロボットの導入を決めました。荷物や食事の運搬を配膳ロボットに任せたことで、スタッフは食事の準備や個別の介護に専念できるようになり、入居者に対してより質の高いケアを提供することが可能になりました。ロボットの導入により、施設全体の業務効率が向上し、スタッフと入居者の双方にとって快適な環境が実現しました。 

省力化補助金を活用できる製品

  • BUDDY

メーカー:SOCIAL ROBOTICS株式会社
https://social-robotics-japan.com/product

 

  • カチャカプロ + カチャカシェルフ3段(プロ用) セット

メーカー:株式会社 Preferred Robotics
https://kachaka.life/

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